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育児本って大抵女性向けに書かれていて、手に取るのもためらってしまう。でも育児をするなら男だって女性と同じようなことで悩むこともあるわけだ。
大日向雅美氏の本は、そんな悩みに答えてくれるうえに、男性の育児についても書かれた一冊。
大日向氏の著書も含めて、育児男性におすすめの本3冊、今回はそんなお話。
育児をする男性のことをイクメンと呼ぶらしい。いや、勘弁して。イケメンって言葉にも抵抗を感じる古い私にこの言葉のハードルは高すぎる(/。\)。
まぁ、そんな言葉も出るくらい、男性の育児参加は注目されているということでそれは喜ばしい。
別の記事でも書いたが、育児休業を取ってるというだけで、それはもう珍獣のごとく見られた。当たり前とまではいかなくてもせめて動物園のゾウくらい、”あぁいるよね”といわれるくらいの存在になって欲しいものだ(・ω・)。
で、育児してるといろいろ疑問が出たり不安になったりするわけで、育児書を探ってみるとまぁこれが当然のごとく女性向けなわけだ。
男性の育児参加!と声高にさけぶ育児書だって女性向けで、その女性向けの本の一部に男性向けの内容が収められている。
購入者の多くが女性で、その多くに向けて販売しなければ商業として成り立たないので、仕方の無いことだけど、育児当事者となればそんな不満もでてくるわけだ。
男性視点の育児書籍・育児本も少数だがあることはある。
特に、育児休業を取得した男性についての書籍の中で面白かったのがこの2冊。
一つは育休父さんの成長日誌。
これは育児休業を取得した男性6人の体験記。発行されたのが2000年と結構古い本で、体験記の中には育児休業法が制定される前のものも。制定前に会社に申請して休業したんだから、すごいね。
残念ながら絶版。体験記で10年前となるとさすがにねぇ。購入する場合は古本になる。古本はAmazonで購入可能。
もう一つが、経産省の山田課長補佐ただいま育休中。こちらはもっと軽い読み物。育児の体験記だが、前述の本よりもっと面白さ・笑いに視点が置かれている・・・んだと思う。
まじめに考えさせられるエピソードと、思わず笑ってしまうエピソードいいバランスで組み込まれている。
しかし、この本に使われている挿絵は確信犯だろう。絶対笑いを狙っている。この挿絵大好き。表紙も私が持っているやつは本人の写真なのに、今の新しい版では同じ作家の絵に変わっている・・。やっぱりみんな好きなんだねぇ(*´艸`)。
この2冊は、体験記というもので育児の悩みに答えるものではない。ただ、男性としての視点から同じような問題にぶつかったりしていて、共感できることも多いのでちょっと安心させられることもある。
大日向雅美という方を知っているだろうか?恵泉女学園大学大学院の教授で、子育てについて多くの著書や寄稿がある。育児雑誌などでもしょっちゅう見かける、まさに業界のビッグネーム。(大日向雅美の研究室という自身のHPもある。)
研究者ということもあり、その著書には難しいものも多い・・・。ロングセラーの「子育てと出会うとき (NHKブックス)」は結構難しい。
で、この方の本で
子育てがつらくなったとき読む本―悩めるママとの対話から
これがおもしろい(・∀・)ノ。
さまざまな女性との対談形式で書かれているのだが、そのなかで江戸時代(だったはず。もしくはそれより昔)の日本で男性が育児をしていた記録や、男性から育児に携わる女性への意見などについても触れられている。
育児休業をとっていると、暖かく受け取ってくれる人でも「へぇーーっ」とすごく大きい反応が返ってくる。
そんなに休んで大丈夫なのか?!と、心配してくれているのはわかるが否定的な人も多い。
そんな生活を送っていると育児休業をとって育児していることってそんなに不思議なんだろうか?と疑問を通り越し、不安になっていた。
しかし、電気も無い時代から、日本男児はおむつ換えにいそしんでいたんだなぁとか、子供や妻へのかかわり方ってやっぱり悩むんだなぁやらいろいろ読んでいると、あぁこれでいいんだなと気持ちが落ち着いた(´ー`)。
女性の男性に対する不満なども紹介されているので、女性の気持ちを知るのにも役立つ。
2001年発行と結構古くて絶版なので、Amazonなどで古本を購入するか、図書館で探してみよう。
(こんないい本が絶版だなんてほんと不思議だ・・・10年前では先進的過ぎたのかな?)
前述の「育休父さんの成長日誌」は2000年発行、「子育てがつらくなったときに読む本」は2001年発行と、ともに今から10年以上前の本。
しかし、2冊ともその内容は色あせることなく、今の時代でもそのまま通用する。オヤ・_・)ン?
・・それって10年間、日本の育児事情は大して変わってないということ?そりゃ問題だな(´Д`。)。
「経産省の山田課長補佐ただいま育休中」の中では、お役所内でも「育児休業を取った男性は復帰しても冷遇されるよ」などという話をするものがいることが紹介されている。
公務員でそんなこと言う人間がいるのか?∑(°д°ノ)とおどろき。この本が書かれたのは2006年。
で私が育児休業をとったのは2010年~2011年の9ヶ月間。
周囲の意見はこの本に出てくるものとまったく同じ・・・進歩してないorz。
これを指して、
「失われた10年」と名づけよう(・∀・)ノ
う~ん、またパクリ名言誕生だ。
巷の名言集に私の名前が載る日も近いな・・┐(´ー`)┌